豊中市はこれまで、交通や買い物等の利便性に優れた立地の良さや、教育・文化環境の充実、緑豊かな住環境等を背景に、住みやすい「住宅都市」として発展してきました。
一方、近年は、世帯増加を上回る住宅供給により空き家が増加傾向にあり、少子高齢化の進行により超高齢社会への対応等も求められています。また、今後の人口減少社会の到来を見据えるなかで財政的制約も大きくなりつつあります。市民意識に目を向けると、住宅の安全・安心に対する意識の高まり、住まい方に対するニーズの多様化等も見られるようになり、豊中市の住宅・住環境を取り巻く社会経済情勢等が変わりつつあります。
こうした状況の中、豊中市では平成25年度(2013年度)に「住宅ストック基礎調査」を実施し、現状把握と今日的な課題の抽出を行いました。その中でも喫緊の課題である空き家対策に取り組むため、平成26年度(2014年度)には「豊中市総合的な空き家対策方針」を策定し、空き家マッチング支援事業や提案型空き家利活用リフォーム事業等に取り組んでいるところです。
しかし、この間にも、安全・安心な住宅の確保や中古住宅市場の活性化(流通・リフォーム促進)、住宅確保要配慮者が円滑に入居し居住の安定を確保することや地域コミュニティの形成等の課題に対応した取組みの必要性は、ますます高まってきています。
このような背景をふまえ、豊中市では、今日的な課題に対応した取組みを効果的に展開し、豊中市が今後も市内外の人から居住選択され、「住んでみたい」「住み続けたい」と思われる都市として発展していくため、住宅・住環境について、市民・事業者・市民公益活動団体・関係機関・行政が将来像を共有し、取り組む内容に応じて、それぞれが連携を図りながら総合的に取組みを推進していくための方針を策定するものです。
このたび、豊中市住宅・住環境に関する基本方針(素案)をとりまとめましたので、豊中市意見公募手続きに関する条例に基づき、意見を募集します。なお、この豊中市住宅・住環境に関する基本方針(素案)は豊中市意見公募手続きに関する条例第2条第6号アに当たるものです。